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デフレの経済学 単行本 – 2001/12/1
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- 本の長さ389ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2001/12/1
- ISBN-104492393595
- ISBN-13978-4492393598
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
1990年代の日本経済の低成長については、デフレの発生、規制による産業構造調整の遅れ、不良債権処理の遅れなど、様々な原因が挙げられている。著者はフローのデフレ(物価の持続的下落)とストックのデフレ(資産デフレ)により、デフレ・ギャップ(総需要の不足)が発生したことこそ真の原因であり、産業構造調整や不良債権処理が遅れているのは、あくまでその結果であるとの立場を取る。
本書ではデフレとは何か、なぜ起きるのかを解き明かしたうえで、デフレ下の経済情勢を解説する。デフレ下では企業の売上単価が下落するため、売上量は増えても売上高は減少する。借金の負担が重くなり、デフレでなければ健全な債権も不良債権に転化してしまう。また、衰退産業で過剰になった資本や労働、土地などが成長産業へスムーズに移動することが困難になる。そのため、失業率が上昇し、過剰設備が増え、産業構造調整が遅れる。
以上のことから、今、最も重要な経済政策はデフレの阻止であり、それには金融の量的緩和、円安誘導が有力な施策であると強調する。規制緩和、行政改革などの構造改革を進めることも重要だと指摘しつつ、デフレ圧力を伴う財政構造改革については、段階を踏んで慎重に進めることを提言する。
(日経ビジネス 2002/01/21 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2001/12/1)
- 発売日 : 2001/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 389ページ
- ISBN-10 : 4492393595
- ISBN-13 : 978-4492393598
- Amazon 売れ筋ランキング: - 448,181位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 482位経済思想・経済学説 (本)
- - 1,464位経営学 (本)
- - 2,124位経済学 (本)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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岩田先生は金融経済の専門家であり、90年代よりデフレについて研究をしてきました。
そしてデフレによる不況について、いち早く警鐘を鳴らしてきました。
この本は、そのデフレについて余すところなく解説した本です。
他のデフレの解説書と比べると、理論的な説明も多く、デフレのメカニズムをなぜそうなるのか
といった部分から知ることができます。この本は01年に出版されましたが、内容については現在まで
同じ問題が起こっており全く色褪せることはありません。
当時はデフレについての解説書、研究書がすくなく(教科書でもあまり記述はありませんでした)
多くの一般人がこの本によりデフレについて知ることになりました。
そうした意味で内容、量ともに現在の不況の原因を知る意味では最も素晴らしい教科書と言えるでしょう。
この本は既に「古典」と言える名著の地位を得ていると思います。
岩田先生も日銀副総裁になられる予定ですので、今後の金融政策を知る上でも
ぜひ読んでみることをおすすめします。
「構造改革」教を批判するためにマクロ経済学を理解することは必須の教養であり、是非多くの人に勧めたい。経済学に不案内な人でも、スティグリッツの『入門経済学』レベルの本で学習しながらであれば読めるはず。
この本は、そうした狂騒とは距離をおいて、現在の危機が、総需要不足によるデフレ不況にあり、その危機の克服のためには、多くの真摯な経済学者たちがすでに提案している「インフレ・ターゲット」政策が必要であること、そのためには日銀の責任が重要であることを説得的に論証していく。
400頁と厚い本だ。だが、叙述は論理的で読みやすい。日本経済について真剣かつ冷静な診断と処方箋を求めている全国民必読の書である。
本書は,デフレの原因やその(悪い)効果や,日本(高橋財政など)および外国における過去のデフレ対策法を,わかり易く説明している。通貨供給を増加させることによって緩やかなインフレが実現すれば,期待実質金利の低下や実質賃金の調整や需要増を通じて,経済が成長路線に戻る,と本書は主張している。また,いわゆる構造改革はインフレの下でなければ成功し難い,というのも本書の重要な主張だ。
このような本書における日本経済の現状分析は大変わかり易いが,処方箋の方はそうではない。本書は,日銀の当??金を増やせば,銀行の貸し出しが増え,通貨供給が増す,と主張する。一方,「銀行の不良債権を処理しなければ,金融を緩和しても,貨幣は金融機関に滞留して銀行貸出は増え難い」という論を唱える者も世間には多いが,本書はこのような論に対して充分反論しているようには見えない。本書は,インフレーション目標付きの長期国債買いきりを提案しているが,それが投資家や資産家の行動に与える影響をより詳しく分析すれば良かった,と思う。
と言うように,処方箋の部分がもっと充実していれば良かったのだが,現状分析の部分だけでも読む価値があると思う。
他に、コラムDでの銀行の貸倒引当金の会計処理法は全くの誤りである。B/Sで引当金を計上すれば他方で費用となって純利益、よって自己資本を減少させるはず。それを引当金は自己資本を減らさずにすむ打ち出の小槌の様に扱っている。引当金さえ計上すれば不良債権処理が終わるのなら、不良債権問題はとっくに解決している。
日本のフィリップス曲線の分析も、他の箇所でインフレ期待が重要だとしながら、期待インフレ率を無視した分析になっているのが腑に落ちない。
総じて、日本のデフレ状況の現象面での説明は確かに豊富だが、随所で穴が見られるものとなっている。残念だ。
原油価格の上げ下げが物価に影響を与えないなんて、本当に経済学の先生なのか?
こんなのが日銀副総裁だから金融政策が失敗するのは当然だったのだ。
リフレ派は頭がいかれた連中ばかりで苦笑するしかない。